働き方ばかりを気にする前に

働く 自己実現

先日、テレビで「いつの間に変わったこと」を集めた番組を、家族で見ておりました。

  • 横断歩道の縦線がいつの間にかなくなっている?
  • ミネラルウォーターを買うようになったのはいつから?
  • いつからゴミ袋は半透明に?
  • ゴミ分別がうるさくなったのはいつから?
  • 賞味期限の表示が年月までなり、日付が消えたのはなぜ?

など、私達が普通のこととしている中で、いつ、どう変わったのかは意外と知らないものですね。

いつの間にか変わったことの中の1つに、「働くことへの意識や形態」もあるのではないかと思います。

実は大きく変わっている働き方

今や転職や起業する人は珍しくなく、むしろ、定年まで同じ会社にいる人は年々、減っています。

まして、国をあげて副業を奨励し、就業規則の雛形まで用意するなんていうのは、私が約15年前に会社員を辞め、始めて起業した時には考えられませんでした。

これと並行し、企業はかつて、新卒で採用し、社内のみで通用する業務スキルや知識、人的ネットワークなど、社内特殊能力に熟練することを奨励していましたが、現在は、どこへ行っても通用する汎用的なスキルや知識を持つ人材への求人シフトが、急速に進んでいると、人材業界の方からお聞きしました。

企業の国際化に伴い、グローバル経済の基軸言語である英語を身につける。インターネット社会がますます拡張していく中で、プログラミングを身につければ、一生食うに困らない。

このような時代認識は、幼児教育にも取り入れられてるぐらいですから、全くその通りですし、スキルとして持ってないより、使いこなせる方が何かと役立つでしょう。

また、私は起業前後の方にお会いする機会が多いのですが、これから商売をするというのに、スキルや資格の獲得ばかり気にする方が、結構な割合でいらっしゃいます。

しかし、稼げそうだからとか、身につけた方が安心だからなどの理由だけで学習に取り組み、自らの自尊心を保ちながら、圧倒的な成果を出された方に、私はお会いしたことがありません。

自尊心を保ちながら、生活も充実し、長期的な成果を出している方は、社会に対する自分なりの哲学、自分なりの信念に基づいて働いていらっしゃいます。

働き方よりも重要なこと

哲学とか信念という言葉だと堅苦しいですが、決して難しいことではありません。

社会や生活全般、日頃の仕事など、対象は問わず、私達は、「こうしたら良くなるのにな」とか、「こうしたら喜んでもらえるのにな」とか、「こうしたらもっと幸せになれるのにな」と、前向きな感想を持つ場面がありますが、ふと思っただけのことや、一瞬で頭から消えてしまうものが大半です。

しかし、何度も思ったり、強く思ったり、何かに書き留めたりしていると、徐々に確信を深め、自分の考えやアイデアを深めようとする回路が形成され、他人に話して意見を聞いてみたり、関連する専門情報を調べたりする中で、さらに確信が深まり、回路が強化され、その人独自の哲学や価値観として昇華されるのではないでしょうか。

英雄は自分のできることをした人だ。一方凡人は、自分にできることをしようとせず、出来もしないことをしようとする人だ。

『魅せられたる魂』(ロマンロラン、岩波書店)

自らを動かす哲学や価値観の上に、スキルや知識などの道具が乗ってこないと、英雄にはなれません。

議論されている「働き方改革」で変わるのは、あくまで制度であり、ハードであり、箱でしかありません。箱の中身は、古今東西、ご自身が創造する以外ないのです。