集客方法を保育園に学ぶ

保育園 顧客

先日、娘が通う保育園の運動会だったのですが、園児の数と同じぐらい、もしかしたらそれ以上の祖父・祖母がいらした光景を見て、大変に驚きました。

1人の子供に、夫婦2人と4人の祖父母がフルメンバーですから 、最大6人の大人になります。

祖父母が来てないご家庭もいらっしゃいますし、片親側の祖父母のみ、というパターンもあったかと思います。

ご家庭によっては、2ケ月ぐらい前のお盆の帰省時に顔を見せに行ったにも関わらず、同じクラスには山口県や北海道から、孫の運動会の観戦のために、わざわざお越しになったという祖父母もいらっしゃいました。

仕掛けが生んだ、圧倒的な集客

かくいう我が家も、東京近県に住んでいる4人の祖父母が勢揃いしたのですが、彼らへの運動会案内の仕掛けを聞くと、この目を見張る集客力に納得がいきました。

保育園から直接、祖父母宅へ送ったハガキには、孫が9月中旬の「敬老の日」を祝う体裁で、本人の画像付きメッセージがあり、最後に少しだけ運動会の案内が書かれていました。

さらに投函後には、先生に抱えられ、ポストに投函している孫の画像が、親に送られて来ましたが、当然ながら、その画像を祖父母に転送してしまいます。

たったこれだけですが、敬老の日を起点に、予定が組めそうなリードタイムを推し測り、絶妙なタイミングで設定した運動会の日程と、祖父母の心をつかむ的を射た施策が、圧倒的な集客に繋がったと、思わずにはいられませんでした。

敢えてうがった見方をすれば、いくら孫が可愛いといっても、数ヶ月後の年末年始の機会に再び会えますし、内容も然ることながら、子供1人当たりの出演時間は限られていますから、わざわざ北海道から見に来るものでもありません。

先に相手へ価値を渡す

最も重要なポイントは、孫の方から先に、祖父母の敬老の日を祝う行動をした点です。

もちろん、本人ではなく保育園や親がメッセージを送った、というのは分かっているものの、発しているメッセージの主語を孫にしていることが、重要です。

転じて、私達のビジネスを考えてみると、自社の商材・サービスを体験してもらえば、必ず満足してくれると、当事者が自信を持っていても、来て頂くアクションをしなければ、お客さんがいらっしゃることはありません。

また、起業のご相談を頂く中でたびたび、第三者による口コミが発生する場、すなわちSNSなどで拡散されることを過度に期待される方が少なくありません。

本来の役割や機能を鑑みるならば、これらは時間の経過と共に、一定の方にお認め頂くようになった段階から、お客様がお客様を呼んでくる好循環を促す仕組みです。

早くからSNSに取り組むこと自体は、 コンテンツの積み重ねの側面がありますし、何らデメリットはないと思いますが、ご商売の初期段階では他力本願に近いため、この段階では「先行して、心のこもった誠意ある行動をしてくれた」と、相手に感じてもらうことが最優先です。

そんな自らの行動なくして、相手から行動を引き出す、すなわち、購買や来店を期待するのは少し無理があるかと思われます。

いくら可愛い孫で、時間に余裕がある祖父母であっても、ただ運動会の案内が送られてきただけで、足を運ばれる方は限定的だったと思われます。

遠隔地の祖父母がわざわざいらしたのは、先じて、適切なタイミングに適切なメッセージを送るという、王道、原理原則を押さえた施策を、定石どおりに確実に実施した結果に過ぎません。