会社売却の相談を受けました

悩む バイアウト

先日、起業家である大学時代の友人から、「先輩が会社を売りたいらしく、売却経験者と話してみたい。」とのことで、その方をご紹介いただく形で会食することとなりました。

会社を売却したい理由や不安

相談を受けた社長の会社は、羨ましいぐらい、素晴らしいマーケットでサービスを展開されているので、詳しくご紹介したいのですが、ここでお話しすることで、極端に言えばインサイダー取引になる可能性があるため、守秘義務を意識し、少しぼやけた不明確に話になることを予めご承知ください。

事業内容は、毎年数回の大規模イベントと情報メディア(ウェブサイト)を運営されており、あるカルチャーが好きな方がターゲットで、市場では3本の指に入る事業規模で運営されています。

また、社長自らテレビや雑誌などのマスメディアにも度々登場しています。

社長が売却したい理由は、以下の4点です。

  1. 後継を託したいと、核となる従業員が退職(止むに止まれぬ理由で)することになり、現場運用に不安を抱くようになった。
  2. 新事業で更なる成長を目指したいが、資金など含め、潤沢な内部環境とは言えないと感じているため、期待リターンに照ら合わせてもリスクを取りたくない。
  3. 社長自身が60歳を過ぎ、事業承継の観点からも、20年やってきた事業を順調な時に承継したい。
  4. ご自身はもともとコンテンツ作りが好きだが、コンテンツ作り以外、今の状況に飽きてしまった。

また、売却を検討するにあたり不安に思ってることは何か?

  1. どれぐらいの期間で決まるものか。
  2. 工数はどれぐらい大変なのか(実際の手間やタスク)。
  3. 売却価格の査定は何が基準なのか。
  4. 売り先はどんな企業がいいのか。

以上にまつわる、あらやこれやについて、私の経験を交え、意見交換をさせてもらいました。

19時スタートだったのですが、経営者3人揃えば、当然話は多方面に展開し、あっという間に日付けをまたいでおり、全てではないと思いますが、少しイメージが湧かれたようで、表情も晴れ晴れされておりました。

売却したい経営者の心理

私も会社売却を経験しているのですが、そもそも会社を売却したいと思う、経営者の共通する心理ってなんだろうと思いを巡らせていたところ、以下に収斂しました。

  1. 社会に役立っている事業であると、胸を張って言い切ることができ、事業や自分に対して継続的に変化を作ってきたつもりだが、飽きてしまうものは飽きてしまう。あるいは、別のやりたいことへの情熱を押さえられない。
  2. 現在の内部環境や外部環境から、早かれ遅かれ、踊り場に差し掛かりそうな事を半分、予感できている(当事者である分、客観視できてない部分もあるとは思います)。
  3. 培ってきた独自の資産やネットワークは大変に貴重だが、未来志向であり続けるために、「売却」という意思決定が、事業そのものと、事業を取り巻く登場人物にとってもベストであると感じている。すこし大袈裟ですが、生態系における自然な流れを意識した感覚です。

経済的な観点で言えば、売却すると創業者利益を手にすることになるのですが、多くの創業社長は、未公開株式の大株主であるという立場を、意識する必要があります。

私も最後の売却から1年も経っていないため、その時の大変だった状況、売却自体に揺れ動いていた感情を思い出さずにはいられませんでした。