集客とメディア作り

メディア 顧客

お客さんに刺さるかどうかは、商品・サービスそのものはもちろんですが、その情報をどう届けるか、というのも不可欠なテーマですよね。

それは、提供する側から見れば「お客さんの集め方」であり、「見込み客」という概念です。

自前での集客方法

文字、画像や動画などの要素を使ってメッセージを作るわけですが、一人称で発信する情報、すなわち「広告」と、第三者が発信する情報である「パブリシティ」として発信される場合があります。

パブリシティでの中で、お客さん自身のSNSで発信する情報は、他のお客さんも購入するきっかけとなる信頼性が高いものです。

一方で、提供する企業がSNSを保有するのも、あたり前となっていますが、これとは別に自前でメディア持とうとすることは、大きな意思決定です。

SNSがそれほど発展していない時代だった、私が健康食品をメーカーを経営していた頃は、広告費を払ってメディアに露出するか、発信力があるオピニオンリーダーに商品を差し上げて、その人の目線で商品の魅力を発信して頂いてました 。

そのメーカーを売却後、最盛期には1000万PVの閲覧数があった情報メディアの会社を運営し、かつて自分が経営した業種などの広告主から、広告を受注していました。

私は広告主と、広告掲載するメディアを別々の時期に経験したわけですが、最近では商材の販売サイトと別に、集客を目的とした情報メディアを運営する会社が増えています。

継続的に安定した検索経由の集客を狙う、コンテンツマーケティングと呼ばれる取り組みです。

メディアを持つことの光と陰

これはもちろん理想ではありますが、全く違うノウハウであるため、別事業をやる覚悟で臨まなければうまくいきません。

私の周りでも、運営がままならなくなって更新が止まったという話は、枚挙にいとまがありません。

また、広告費を使って見込み客を集める比率が減り、コストが下がることが大きなメリットとして期待されるのですが、専任者がいなければ、メディアの円滑な運営は厳しい上、期待していた集客効果が出るまでに時間が掛かってしまいます。

効果が薄いにも関わらず負荷が大きいと、重要性は認識しつつも、優先順位を落としがちです。

しかし、特に検索ルートでの集客が多い場合、中長期的に継続したユーザーの流入が見込めるため、長い目で見た場合、売上に強烈なインパクトを与えます。

こんな格言が、メディア作りを言い当てています。

咲くのが早い花はしぼむのも早い。

すぐにこぼれ落ちない松葉が寒い風にも耐える。

「ナシ族(中国の少数民族)に伝わることわざ」

メディアを持つことの、光の部分を見掛けることが多いですが、寒い風にも耐える、経営者の「覚悟」が問われる取り組みの1つです。

苦労を歓迎する

メディア作りを考える時、さらに相応しい寓話があります。

昔、江州の商人と他国の商人が、二人で一緒に確氷の峠道を登っていた。

焼けつくような暑さの中、重い商品を山ほど背負って険しい坂を登っ ていくのは、本当に苦しいことだった。

途中、木陰に荷物を下ろして休んでいると、他国の商人が汗を拭きながら嘆いた。

「本当にこの山がもう少し低いといいんですがね。世渡りの稼業に 楽なことはございません。だけど、こうも険しい坂を登るんでは、いっそ行商をやめて、帰ってしまいたくなりますよ。」

これを聞いた江州の商人はにっこりと笑って、こう言った。

「同じ坂を、同じぐらいの荷物を背負って登るんです。あなたがつらいのも、 私がつらいのも同じことです。

このとおり、息もはずめば、汗も流れます。 だけど、私はこの確氷の山が、もっともっと、いや十倍も高くなってくれれば有難いと思います。

そうすれば、たいていの商人はみな、中途で帰るでしょう。

そのときこそ私は一人で山の彼方へ行って、思うさま商売をしてみ たいと思います。確氷の山がまだまだ高くないのが、私には残念ですよ。」

『寓話道話おとぎ話 修養全集4』 (野間清治編、大日本雄弁会講談社)

自分が辛いと思っている時は、大抵、他の人も辛いものです。

その状況をどう捉えるかで、全く違う行動に至り、全く違う結果になることを、改めて肝に命じていきたいですね。