人脈作りを成功させる

ネットワーキング 自己実現

私達は、人脈がないより、幅広い人脈があった方がいいと思うものです。

しかし、「人脈作り」と言うと少し抵抗があり、少し後ろめたく感じてしまい、具体的な行動はしていないという方が、大半ではないでしょうか。

人脈作りへの認識

私達は、予期せぬ出会いや、全くの偶然だと思える時の方が、抵抗なく人脈作りができ、意識的だったり、作為的な人脈作りを避ける傾向があります。

予期せぬ出会いや、全くの偶然だと思われる出会いの代表は、学生時代のクラスや部活などで、たまたま席が隣だったとか、帰り道が同じ方向で、話が合ったりして仲良くなるものですよね。

一方、社会人になると、何でも話せる親密な友人は新たにできづらく、同じ会社で席が隣になったとしても、心理的には少し距離がある付き合いに、ならざるを得ないものです。

未来志向の人脈

未来志向の付き合いを考える時、自分自身や私の周りを観察していると、価値観や認識が書き換わったり、見ている世界が変わったりする歩調が合っていると、良好なお付き合いが、長く続く傾向があるように思われます。

あれだけ親しかった地元の同級生と、ある時期から、話が合わないと感じることがあるかと思いますが、それは、職場環境、立場、家族構成などの変化内容の相違ではなく、変化した距離やスピードの相違によるものです。

言い換えると、「価値観や認識の相違」ではなく、お互いの「内面が変容する歩幅の相違」なのです。

これまでお付き合いしてきた相手を、そう認識した時、どうすればよいのでしょうか。

距離を置くことの有用性

損得だけで付き合ってきた相手なら別として、多くの場合、割り切れない部分が当然残るかと思いますが、「距離を置く」というのが現実的な対応になるかと思います。

また初対面のケースでも、最初の印象や会話などから、「自分とはあまり合わなそうだな」と感じた場合も、一旦距離を置いて、判断を保留することが賢明ではないでしょうか。

私達は、学校教育の中で「クラスみんなで仲良くしましょう」とか、会社でも「一体感を持って頑張ろう」などの擦り込みをされてきたこともあり、その輪に入っていないことで罪悪感を感じてしまうことがあります。

そこで評価される資質は、集団を束ねるリーダーシップか、協力的な行動をとる協調性のどちらかの場合が多いと思いますが、これに加え、「気の合わない他者ともうまく関係性を保ち、事を上手く運べる資質」が、今後ますます重要な資質だと思わずにはいられません。

なぜなら、固定された集団や組織での活動が減り、流動的なプロジェクト単位での活動が、ビジネスを中心に、飛躍的に増加しているためです。

この流れの中で、目的を円滑に遂行するためにも、人脈作りという大きなテーマ内の一つとして、「距離の置き方や保ち方」という小テーマを、今後ますます意識する必要がありそうですね。

実際の人脈作り

そんな中、もともとの社交性に加え、磨かれたテクニックを駆使して、仕事上の人脈と、心地いい友人の中間ぐらいで、丁度いい、多くの有意義な人間関係を構築し続ける「人脈作りのプロ」「スーパーコネクター」と言えるような、大変に羨ましい方がいらっしゃいます。

私は、人脈作りのプロではありませんが、だからこそ試してみて効果のあった、ビジネスにおける人脈作りを、いくつかご紹介したいと思います。

1. 元々の友人からスタートをする

Facebookなどが代表的なツールですが、Facebookで昔の友人達と再会しても、そのまま求める人的ネットワークとして機能すると思わない方が良いでしょう。

近況報告などから、お互いに紹介などに発展するイメージです。

2. 人脈のハブとなるようなスーパーコネクターに気付く

自分の人脈を眺めてみると、同級生、同じ会社や組織、取引先などの必然的に出会う方を除き、人脈のハブとなっているような「スーパーコネクター」を通してお会いした方が、大半であることに気づきます。

その人に、いい関係になるような方がいるかどうか聞き、紹介をお願いしてしまいましょう。

3. グループに参加をする

同じ目標や嗜好の元に集まったグループでは、ある一定の価値観や目線の高さで、スクリーニングされた人の集まりのため、未来志向の関係性を築きやすいものです。

先日から私は、複数回の講座がある「詩の講座」に通っていますが、なるべく連続ものの講座を選択すると、自然と何度目かには、他の受講生ともコミュニケーションが発生します。

似たような考え方ですと、最近ではオンラインサロンなどが盛り上がり始めているそうで、ネット起点で継続的な繋がりを形成するのも良いかもしれません。

もちろん、例えば業種交流会に参加するなど、他にも人脈作りの方法は、様々なところで紹介されていると思いますが、基本的な心構えは、やはり以下の格言の示すところを噛み締め、実行していきたいものです。

小才は、縁に出会って縁に気づかず
中才は、縁に気づいて縁を生かさず
大才は、袖すり合った縁をも生かす

(柳生家家訓)