会社員時代の入社2年目ぐらいに、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、富士山の麓で「地獄の訓練」という研修を、受講させられました。
当時の私は、言い訳ばかりで営業成績も振るわず、昔でいう、子供を寺に預けて性根を正すような形で、研修所に放り込まれました。
外部の環境から影響を受ける
2泊3日だったのですが、携帯電話も取り上げられ、日常から切り離され、何かというと大きな声を出させられ、少しでも時間に遅れたり、ダラダラした行動を取れば説教が始まる。
初夏の富士山の麓での、20キロ集団歩行では、励まし合いながらゴールして皆で号泣。
毎晩、その日の研修の振る舞いや、日頃の仕事について反省文を書きます。
最終日のクライマックスには、これからの決意を発表する場があり、全員、泣きながら自分の決意を発表する。
かなり昭和な感じですが、これまで受けた研修で最も印象に残っています。
日常に戻ると、当事者意識が突き抜けた状態になっており、言い訳がなくなったためでしょうか、大きな新規契約を獲得したり、仕事上の人間関係も良好になりました。
素晴らしい研修効果だったのですが、人間弱いもので、残念ながら3週間ぐらいで、元の自分に戻ってしまいましたが。。
この環境は、物理的な場所もそうですが、他の参加者の存在や、自分の仕事を全てフォローしてくれる社員がいるなど、一人では作れない環境です。すなわち、再現性が低いわけですね。
自分に合う環境を作る
一方で、1人で重要な事を検討したり、読書するなどの有益な時間を過ごすにも、環境が大きな影響を与えますが、工夫次第で再現性を確保することができます。
一般的に、朝起きて3時間以内の脳が、1日で最も働きやすいと言われており、朝の1時間は夜の3時間などと言われることもあります。
また、子供が騒いでいる自宅ではなく、落ち着いた BGM が流れるカフェなどの空間の方が、集中できるかと思います。
すなわち、環境を考えるとき、時間と空間をそれぞれ気にする必要があります。
私の場合ですと、オフィスに行く前にカフェで1時間ほど、継続的に検討している大きな課題を考えたり、1人ブレストでアイデアを出したりします。
また、集中を要する他の場面として、読書があります。
前後の時間抜きで、正味1時間、時間が取れる場合に限定されますが、イヤホンを耳に突っ込み、山手線を1周している時に非常に集中して本を読めます。
特急とか新幹線も試してみたのですが、景色を見てしまって全く集中できませんでした。
これらは、様々試しては記録し、自分がフロー状態に入れた経験から傾向をつかみ、行動に落とし込んだものです。
環境の力を借りるポイント2つ
1人の生産性を最大化するために環境の力を借りるポイントは、創意工夫による再現性です。
一方で、外部研修に出掛ける、住む街を変えるなど、外部から刺激を受けるために環境を変えるポイントは、自分との相性を確かめることです。
自分を取り巻く環境という点では、どちらも継続的に、観測し、改善し、最適化し、パフォーマンスを最大化していきたいものです。